オーボエを演奏する上で欠かせないリード。
リードの良し悪しによって演奏に大きく影響が出るため、オーボエを吹く人は常にリードが気がかりですよね。
リードを試奏して購入できるお店は限られてますし、ネットで手軽に買いたいと思う方も多いはず。
でも、市販のリードは3,000円前後と決して安くないので、失敗したくない…!
そんな悩みを持った方へ、ネットで買えるおすすめのリードをご紹介します!
私も何度もリード選びに失敗してきました…。
数々の失敗を元に学んだリード選びのポイントもお伝えします!
moneko
某私立音大オーボエ専攻卒業。
音楽系出版社に勤務しながら、演奏活動や後進の指導を行う。
ブログ運営に力を注ぐ2児の母。
ここを見て!リードの選び方
ネットでオーボエのリードを買う場合、書いてある情報からある程度好みのリードを絞り込むことができます。
リードのスタイル
オーボエのリードには、大きく分けて3つのスタイルがあります。
3つの種類があると言っても、見かけるリードのほとんどはジャーマンスタイルです。
次いでアメリカンが多く、フレンチはたまに見かけるという感じですね。
スタイルの見分け方は、リードのスクレープです。
スクレープとはリードの削り始めの部分のことで、この形によってスタイルを判断します。
画像のようなU字方はジャーマンスタイル、根元近くまで長く削ってあるものがアメリカンスタイル、V字がフレンチスタイルです。
お手持ちのリードが何のスタイルか確認してみてください。
まだリードが手元にない方は、ジャーマンスタイルが一番使っている人が多く、リードの選択肢も多いので、ひとまずジャーマンスタイルのリードを選ぶと良いでしょう。
硬さ(重さ)
リードの説明を見ると、ソフト(S)、ミディアムソフト(MS)、ハード(H)などという表記で、リードの硬さ(重さ)が記載してあります。
ソフトよりだと抵抗感が弱く楽に演奏できますが、表現の幅が狭くなる一面も。
ハードよりだと重厚感のある音色で、ダイナミクスもきかせやすいのですが、吹くのにスタミナが必要です。
明確な基準があるわけではないので、あくまで目安と捉えてください。
チューブの種類
チューブにもたくさんの種類があり、音色や吹奏感に大きな影響を与えます。
側面部分に銘柄が印字してあるので、お手持ちのリードがある場合は確認してみましょう。
写真はGuercio d12/46と書いてあります。Guercio(ゲルチオ)d12がチューブ名で、46は長さを表します。
よく使われているものにはGuercio、Chiarugi、Rigotti、Rigoutat、Pizoniなどがあります。
長さは46か47が多く、1ミリの違いですが音程に違いが出てきます。
気に入ったリードと同じチューブが使われていると、似た音色や吹奏感のリードが選びやすいです。
ケーンの種類
ケーンとは、リードの材木のこと。
木からできているので、産地によって違いが出てきます。
ただ、そのときの気候も材木の成長に影響するので、同じケーンを使用しても常に同じ品質とは限りません。
そのため、リード製作者もいくつかの種類のケーンを使い分けていることがあります。
リードの説明にも書いていないことが多いので、そこまで気にする必要はありません。
糸の色は?
糸の種類はリードの出来に影響しますが、色に関しては無関係です。
リード製作者が区別のために色を決めていることが多いですね。
初心者におすすめのリード
オーボエを始めたばかりの方にも吹きやすいリードをご紹介します。
オーボエリード:H
渋谷に店舗を構えるダブルリード専門店、NONAKA MUSIC HOUSEが販売しています。
明るく柔らかい音色が特徴で、楽に鳴らすことができます。私も初心者のころよく使っていました。
硬さはミディアムソフト、ミディアムから選ぶことができます。
NONAKA MUSIC HOUSEは音大出身のスタッフが多く、リードを選定して送ってくれるので品質も安定しています。
オーボエリード:ピノ
こちらもNONAKA MUSIC HOUSEが販売しているリードで、息が入りやすく初心者に人気のリードです。
価格も市販のリードの中では比較的安価なので、リピートしやすいのが嬉しいですね!
オーボエリード:マーチ
程よい弾力が吹きやすく人気のリード。
購入後合わない場合は、無料の調整サービスがついているので安心です!
中級者〜上級者におすすめのリード
軽いリードじゃ物足りなくなってきた、表現の幅を広げたい中級者〜上級者に向けたリードをご紹介します。
オーボエリード:ライプツィヒ
ただ軽いだけのリードでは物足りなくなってきた…そんな方におすすめ。
息の流れがスムーズでコントロールしやすく、変化をつけやすいのが特徴です。
学生さんからの人気も高いので、コンクール前は品切れに注意!
オーボエリード:エリーゼ
反応の良さ、ダイナミクスのつけやすさに定評のあるリード。
売り切れることの多い人気リードです!
ミディアム、ミディアムソフトに加え、Guercio d11のチューブを使用した新しいモデルも発売されました。
肺活量に自信がない方は、d11のモデルがおすすめ。上級者にはミディアムがおすすめです。
オーボエリード:サイモン
コントロールのしやすさから、幅広い表現が可能!
硬さはミディアムとなっており、柔らかい音色が人気です。
オーボエリード:ベルリン
音が開きにくく、ダークで深い音色が出ます。
マリゴというメーカーのオーボエとの相性の良さから、マリゴユーザーに人気があります。
オーボエリード:ルボア
新宿に店舗を構えるダブルリード専門店「ルボア」で製作・販売しているリードです。
まとまりのある豊かな音色が出ます。
リグータのオーボエとの相性も抜群です!
コスパ重視ならecoリードを!
オーボエのリードは、チューブの部分を再利用することができます。
リードを自作する人は、当然何度も同じチューブに材を巻き直して使っているのです。
ダブルリード専門店JDRでは、使いおわったリードを回収し再利用することで、通常より安価なリードを提供しています。
市販のリードで¥1,000台は驚き!!
アウトレット品とはいえ、しっかりと消毒・洗浄されているので安心して使用できます。
とにかく数が必要、という場合にはこちらも検討すると良いですね!
ネットでリードを買うときの注意点
届いたらすぐに検品を
リードは非常にデリケート。
梱包には十分注意を払っているはずですが、まれに先端が欠けている、割れているという場合もあります。
その場合にはすぐに購入したお店に連絡し、交換してもらいましょう。
いきなり吹くのはNG
お店で保管されていたリードは、とても乾燥している場合があります。
いきなり吹くと音が出ないだけでなく割れてしまう場合があるので、水で湿らせてから吹きましょう。
しかし、水入れに入れたままにすると逆に水分を含みすぎることもあります。
おすすめは、一度水につけたらすぐに取り出し、そのまま少し置いておくこと。
リードに付着した水分が浸透して、水分を含みすぎることなく湿らせることができます。
開きが大きい場合は
リードの開きが大きすぎて、息を入れても鳴らない、吹きづらいということもあるでしょう。
そういうときは、指で優しく潰して開きを調整します。
ワイヤーの巻いてあるあたりから先端にかけて、マッサージするように優しく潰します。
力を入れすぎると割れることがあるので注意しましょう。
まとめ
ネットでオーボエを買うときのポイントと、おすすめのリードをご紹介しました。
リードはいつでもオーボエ奏者の悩みのタネですが、良いリードに巡り会えたら演奏の楽しさは何倍にもなりますよね!
人によって好みや相性もさまざまです。是非お気に入りの1本を見つけてください!
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