音楽家として活躍するために、役に立つ資格ってあるかな?
音楽家になること自体には資格は必要ありませんが、音楽活動に役立つ資格とスキルをご紹介します!
大好きな音楽を仕事にしたいと思う方も少なくないのではないでしょうか。
しかし、演奏家として活躍するのは狭き道。
音楽関係の仕事も、決して数が多いとは言えません。
音楽家は生計を立てるのが難しいものですが、音楽・演奏の能力だけでなく、時代に求められているスキルを組み合わせることで、確実に収入を得ていくことができます。
この記事では、音楽家に役立つ資格とスキル、裏方として音楽に関わる仕事の資格をご紹介します!
音楽家のおすすめ資格
音楽技能検定
一般社団法人日本音楽協会が主催する検定試験です。
コンクールとは違い絶対評価で合否を受けることができ、プロフィールや履歴書に資格として記載することができます。
最高1級は難関音大合格レベルまで設定されています。今後は文科省の後援支援も視野に入れているようです。
2023年現在はピアノのみの開催ですが、2024年からフルートとヴァイオリンも開催されます。
日本音楽協会は指導者として会員登録することも可能で、登録すれば無料でおすすめ教室として紹介してもらうことができます。
他にも演奏会チラシへの無料掲載、セミナーや曲解説動画見放題、生徒の検定料10%割引などメリットが多いので、指導者として活動するなら登録することをおすすめします。
参考:一般社団法人日本音楽協会
ピアノ調律技能士
ピアノの調律をする国家資格です。
一般社団法人日本ピアノ調律師協会が主催するピアノ調律師技能検定に合格すると、「ピアノ調律技能士」を名乗ることができます。
ピアノ以外の楽器の調整・修理士は資格が存在しませんが、技術を持っていると仕事の幅が広がりますね。
音楽療法士
音楽の持つ力と人の関わりによって、医療・福祉・教育等の場に支援をする仕事です。
音楽療法士は民間資格で、認定する団体は2つあります。
日本音楽療法学会認定の大学で学んだ場合は、カリキュラム終了後に受験資格が与えられ、面接を受けることで音楽療法士の資格を得られます。
全国音楽療法士養成協議会認定の大学で学んだ場合は、卒業と同時に資格を得られます。
それぞれどの学校で学べるかは、各団体のホームページをご覧ください。
参考:一般社団法人日本音楽療法学会 全国音楽療法士養成協議会
リトミック指導員
リトミックは幼児の習い事として、長年変わらず人気があります。
講座を受講すれば、一般社団法人国際あそびうた音楽協会認定の資格を取得することができます。
通信講座で学び、受験も自宅からできるので、比較的取得しやすい資格と言えるでしょう。
参考:資格のオトキャン
吹奏楽指導者認定試験
吹奏楽指導者としてのスキルを証明する資格です。
筆記試験のほか、編曲、合奏実技、指揮実技、小論文の試験があります。
ヤマハ音楽能力検定
ヤマハが主催する、演奏技術を証明する検定です。
ピアノ・エレクトーン・指導・管楽器・ギター・ドラムでそれぞれ開催されており、ヤマハ音楽教室に通っていなくても受験することができます。
指導者としてのスキルを証明するのであれば、5級以上を受験すると良いでしょう。
参考:ヤマハグレード
ローランド・ミュージック・スクール
こちらはスキルの証明というよりは、ローランド・ミュージック・スクールで講師として働くために必要な資格です。
幼児科・ピアノ科・オルガン科などそれぞれに講師資格が設定されており、ランク毎に指導範囲が決められています。
ピティナピアノ指導者検定
全日本ピアノ指導者協会(ピティナ)が開催している検定です。
受験には音大ピアノ科か教育科を卒業している、又はそれ同等の能力が必要です。
合格するとピティナのホームページで教室の紹介をしてもらえます。
指導者同士のコネクションもできそうですね。
生涯学習インストラクター
文部科学省認定の社会通信教育講座、社会通信教育協会認定講座を修了すると認定される資格です。
音楽のみではない資格ですが、日本音楽教育文化振興会の『社会人のための音楽通信講座』を受講すると、生涯学習2級インストラクターの資格制度の申請を受けることができます。
合格すると一般財団法人社会通信教育協会「人材バンク」に登録され、有資格者当該の市区町村(生涯学習セクション)へ送られる名簿にも名前が載ります。
参考:公益財団法人日本音楽教育文化振興会 一般財団法人社会通信教育協会
生涯学習音楽指導員
学校教育や市民団体など、地域に根ざした音楽活動の支援をする制度です。
講座を受講し資格を得れば、文部科学省や文化庁など国と地域の事業の一端を担うことができます。
地域音楽コーディネーター
こちらも生涯学習音楽指導員と同じく、公共財団法人音楽文化創造が認定する資格です。
講座を受講すると地域音楽コーディネーターの認定資格が取得でき、コンサートやワークショプ、音楽イベントを企画・提案・実施するスキルを身につけることができます。
音楽家のおすすめスキル
続いては、身につけておくと音楽活動の助けになるスキルをご紹介します。
動画編集
音楽と動画は切っても切り離せない関係にあります。
YouTubeやTikTokなどに演奏の動画を投稿することで仕事に繋がったり、動画自体から収益が生まれることもあるでしょう。
自分で動画の編集ができれば、投稿することのハードルが下がりますね。
今後も需要の伸びるスキルだと思われるので、身につけて損はありません。
WEBデザイン
習い事の教室を探すときに、あなたならどうしますか?
まずはネットで検索してみるのではないでしょうか。
フリーランスで演奏活動をする場合や個人で教室を開くときに重要なのが、ホームページを作ること。
しっかりとしたホームページがあるのとないのとでは、集客率は雲泥の差です。
ホームページを作ることWEBデザインのスキルは必ずしも必要ではありませんが、
WEBデザインのスキルがあった方が、自由にホームページを作ることができます。
またWEBデザイナーは仕事の自由度が高いため、音楽活動の合間に副業として仕事をすることもできるでしょう。
WEBライティング
こちらも同じく、ホームページ運用に役立つスキルです。
ライティングやSEOの知識があれば、より効率的にネットから集客できるようになります。
また、こちらも副業として行いやすい仕事です。
WEBデザインよりも簡単で効果も高いので、少しでも勉強しておくと良いでしょう。
マーケティング
あまりイメージがないかもしれませんが、音楽家もマーケティングが重要です。
例えば教室を開くときに、
どのような世代が多い地域なのか?
世帯年収はどれくらいか?
何を求めてレッスンを受けるのか?
中学受験する子どもが多いか少ないか?
など、その地域の実状を把握した上で内容や価格を設定することが大切です。
子どもが少ない地域なのに、子ども向けのPRをしても非効率ですよね。大人をメインターゲットにすべきかもしれません。
演奏会を開くときにも同様のことが言えます。
詳しくはこちらの書籍に書いてありますので、気になる方は読んでみてください。
お金の知識
音楽家は多くの場合個人事業主となります。
つまり、自分で確定申告をして税金を納めなければなりません。
そんなことしなくても、謝礼は現金でもらうしバレないんじゃ…
なんて思ってはいけません。
確定申告をしないと、損をするのはあなた自身です。
謝礼を貰うとき、実は既に税金が引かれた状態で受け取っています。
確定申告をすれば、その払いすぎた税金を国から取り戻すことができるのです。
移動にかかった交通費や、打ち上げの飲食代なども経費として申告すれば、税金が戻ってきます。
正しいお金の知識がないばかりに、損をしている音楽家のなんと多いことか…。
他にも保険や投資のことなど、知らないと損をすることは多々あります。
初めからきちんと正しい知識を持つことが大切です。
詳しくはこちらをご覧ください。
まとめ:演奏の上手ければ活躍できるわけではない
音楽家として活動するために役にたつ資格とスキルをご紹介しました。
繰り返しになりますが、音楽・演奏の能力だけでなく、時代に求められているスキルを組み合わせることで、確実に収入を得ていくことができます。
私の音大時代の友人に、YouTuberとして1万人の登録者を獲得している方がいます。
YouTubeからの収入に加え、動画を見た方からレッスンや演奏の依頼が入るようになり、フリーランスの音楽家として大活躍しているのです。
しかし、彼女は決して演奏技術がずば抜けて上手かったわけではなく、在学中に目立つことはありませんでした。
彼女が成功したのは、演奏以外のスキルを地道に磨いていったからです。
演奏が上手い人は世の中に溢れていますが、複数のスキルを組み合わせることによって、唯一無二の存在になれます。
音大で取得できる資格は限られていますが、自分自身で活躍する道を切り開いてみてはいかがでしょうか。
\ すきま時間に資格取得! /
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