レッスンの先生に音大への進学を勧められたけど、
音大ってどうなんだろう?
信頼する先生から勧められたら迷いますよね。
音大に進学するかどうか決めるときに、考えるべきポイントをお伝えします!
習いごとや部活で楽器をやっていると、先生から「音大へ行ったら?」なんて勧められることも。
自分の実力を評価されるのは嬉しい一方、
音大ってどんなところなんだろう…
音大へ進学したら将来どういう仕事ができるの?
など、不安もあることと思います。
この記事では、音大への進学を決める際に考えるべきポイントをお伝えします!
音大ってこんなところ!
音大はその名の通り「音楽を専門的に学ぶ大学」です。
専攻はそれぞれの楽器のほか作曲や教育などもあり、音楽史やソルフェージュといった音楽理論の授業から、語学や数学などの一般的な授業も受けることができます。
他の大学との違いは、やはり授業として楽器のレッスンがあること。
また、管弦打楽器の場合はオーケストラや吹奏楽などの授業もあり、とにかく音楽漬けの日々を過ごします。
同じ先生から習っている生徒同士の「門下生」という繋がりが強い点も、音大ならではです。
とにかく音楽が好きで好きで仕方ないという人ばかりで、そういう方には天国のような環境です。
ポイント①将来なりたい姿から考える
将来どういった仕事ができるのか…一番気になるのはこれではないでしょうか。
音大生は就職できない、なんて噂も耳にしたことがあるかもしれません。
大学へ進学するタイミングで将来就きたい職業が決まっている方はほんの一部かと思います。
しかし音大は専門性の高い大学だからこそ、将来のイメージを持って進学することが大切です。
音大へ行かないと就けない職業
以下のような方は、音大へ進学すべきでしょう。
- 演奏家になりたい
- 楽器を教える講師になりたい
- 学校の音楽の先生になりたい
音楽科の教員になるために必要な音楽科教員免許は、音大でしか取得できません。
そして演奏家、楽器講師ともに楽器の実力と音楽の知識が不可欠。
「どこの大学出身か」という経歴や、大学で築く人脈も大切です。
演奏家というとオーケストラ等のプロの楽団をイメージされるかもしれませんが、それは大変狭き道。
実際にはフリーランスとして活動する人が多いということも念頭においてください。
フリーランス音楽家について詳しくはこちらの記事をご覧ください。
音大生の就活の現実
音大生は就活に不利…そんな話を聞いたことありませんか?
私の体験談ですが、就活において企業から「音大生だから」という理由で落とされることはありません。
ただ、ある意味音大生は就活に不利とも言えます。
その理由は、音大には就活に対するフォロー体制が他の大学に比べて少ないことにあります。
就職を目指すのなら、音大ではなく一般の大学へ進学する方が無難です。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
ポイント②高額な学費を工面できるか?
音大の学費は、国立を除いて総じて高額です。
大学により差はありますが、およそ1年間で200万くらいはかかると思っておきましょう。
4年間通うと学費のみで800万。さらに入学金や、教員免許を取得する場合は別途授業料がかかります。
一般の文系大学の4倍かかる値段ですので、学費を工面できるかどうかはよく考慮しましょう。
奨学金の借り入れはよく考えて!
私の友人にも、奨学金を借りて通学している人が多くいました。
しかし、安易に借りるのは危険!
奨学金はいわば借金。卒業後に返済が必要です。
卒業後に就職を目指すならまだしも、音楽家を目指すとしたら、収入はなかなか安定しない可能性が高いです。
借りる場合は、卒業後の返済までよく考えて決めましょう。
学費以外の出費も大きい
学費だけでも高額ですが、それ以外の出費もばかになりません。
先生や先輩の演奏会があればチケットを買って聴きに行くのが礼儀。差し入れも必須です。
自分が演奏会に出演する際はドレスなどの衣装も必要。ピアニストに伴奏を依頼すれば謝礼も発生します。
私は管楽器選考なので、学期ごとにある実技試験では毎回ピアニストに依頼し謝礼として1万〜2万円ほど支払っていました。
逆に依頼された演奏をして謝礼をもらうこともありましたよ!
ポイント③音大生の生活は自分に合っているか
音大生の学生生活は、他の大学生とは少し違います。
思い描くキャンパスライフと違うかもしれませんので、具体的なイメージをお伝えします。
音大生は忙しい
「大学生は人生の夏休み」なんて言われますが、音大生は違います。
時間があれば練習、練習、練習!!とにかく忙しいです。
私はアルバイトもしていましたが、全然シフトに入れず月の収入が2万円程度でした(汗)
教職をとっていれば更に授業が多く忙しくなります。
それが楽しいと思えれば良いですが、悠々自適なキャンパスライフを思い描いていると、そうはいかないかもしれません。
常にライバルと競い合う
周囲の友達はライバルでもあります。
実技試験では順位をつけられ、高評価をもらった人がオーケストラの乗り番を獲得することも。
上手い人が学内での地位も高い…なんて雰囲気すらあります。
そういった環境がストレスになる方には向かないかもしれません。
逆にライバルがいると燃えるという方には合っているでしょう!
まとめ|音大に行くべき人、やめるべき人
これまでのことを踏まえて、音大へ行くべきなのは以下のような人です。
逆に以下のような方は、音大以外の選択肢も見てみるとよいでしょう。
音楽系の仕事というのは実はたくさんあります。
専門技術が必要なら専門学校へ行くべきですし、音楽系企業への就職なら一般大学の方が有利かもしれません。
前述の通り、音大では就活のサポートが他の大学よりも少ない上、音楽系企業を希望する一般大学の就活生と同じ土俵で就活をすることになるからです。
音楽系の仕事についてはこちらの記事でまとめていますので、よろしければご覧ください。
ネガティブなことも多く書きましたが、私自身は音大に行って良かったと思っています。
音大へ行ってしっかりと技術を身につけたからこそ、一生音楽を楽しめるスキルが備わったからです。
今でも会社員の傍ら、音楽活動を続けています!
とはいえ、音大生生活が大変だったのも事実。
高額な学費を出してくれた両親には頭が上がりません…。
また、せっかく音大を出たにも関わらず音楽をやめてしまい、就職もせずニートにようになっている友人もいます。
この記事で解説したポイントを踏まえて、よく考えた上で進路を決めてくださいね。
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