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耳コピで演奏するとき、著作権は発生する?

person playing brown guitar 著作権
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耳コピした曲を演奏したいけど、著作権って大丈夫かな?

自分で楽しむだけであれば問題ありませんが、
注意が必要な場合もあります!

耳で聞き取った曲を演奏する、いわゆる「耳コピ」。

音感の良い方なら、聞いただけで色んな曲を演奏出来て、楽しいですよね!

ただ、ここで気になるのが著作権。

「耳コピで作った曲を動画に撮ってアップしても大丈夫?」

「耳コピの曲を演奏会で演奏したい…」

このような場合は、実は注意が必要です。

この記事では、そんな「耳コピ事情」について解説していきます!

そもそも耳コピって?

耳コピとは「耳コピー」のことで、その名の通り楽曲を耳で聞いて自分で再現することです。

カラオケに行ったときに歌う曲は、楽譜を見たことがない曲がほとんどですよね?

それでも歌うことができるのは、聞いて覚えて再現している、つまり「耳コピしている」からです。

聴いて曲を覚えるのは多くの人が幼いころから経験していることですが、楽器の演奏に長けている方なら、同じことを自分の楽器でも行うことができます。

一般的に「耳コピ」と言うと楽器での演奏をイメージするかと思いますが、実は誰もが自然と行っていることでもあります。

耳コピした曲を演奏すると著作権侵害になるのか

close up view of earphones

耳コピした曲を演奏するだけであれば、著作権侵害にはあたりません。

著作権法では「自由に利用できる場合」というものが定められており、その中に「私的使用のための複製」とあります。

つまり、家の中で自分が楽しむためだけに演奏するのであれば、著作権侵害にはあたらないのです。

参考:文化庁ホームページ

耳コピした楽曲が著作権侵害に当たる場合

ただし、以下のような場合は注意が必要です。

耳コピした楽曲をネット上に公開する

こちらは耳コピに限らず言えることですが、著作権保護期間の切れていない作品を、許可なくアップロードすることはできません。

ただ、YouTubeやニコニコ動画等の動画配信サイトでは、JASRACと包括的利用許諾契約を結んでおり、自演の動画に限り許諾無しでアップロード可能となっています。

参考:包括的利用許諾契約を締結しているサービス一覧(JASRACホームページ)

NG行動の例

  • 個人のホームページへ演奏動画を直接アップロードする
  • 伴奏にCD音源を使用してYouTubeへアップロードする

個人のホームページへ動画を載せたい場合は、YouTube等にアップし、リンクを掲載するようにしましょう!

耳コピした楽曲をアレンジする

楽器の編成を変える、替え歌にする、間奏にアドリブを入れる、ジャズ風にアレンジしてみる…

そもそも、耳コピした曲を原曲と全く同じにするのは難しいですよね。

本来の楽曲を違う形に変えることは、「同一性保持権(著作権法20条第1項)」違反になります。

こちらはJASRACで管理している権利とは別のものになります。

そのため、上述の「利用許諾契約を締結しているサービス(YouTube等)」へのアップロードでも注意が必要です。

原則は、著作者本人に許諾をとる必要があります。

そうは言っても、YouTube等動画サイトを見ていると、替え歌やアレンジした曲なんてたくさんある…と思いませんか?

それはなぜかと言うと、著作者本人が取り締まりを行っていないからです。

JASRACが管理している権利ではなく、著作者本人のみの権利なので、

著作者が声を上げなければ、動画サイト側も「許可を得ているのか否か」の判断ができません。

もし著作者が「削除してほしい」と申し出れば、いつでも削除される可能性はあります。

NG行動の例

  • 原曲通りではない形での演奏をYouTube等へアップロードする

※原則著作者本人の許可が必要。

耳コピした楽曲を有料のコンサートで演奏する

こちらも著作権侵害にあたります。

有料のコンサートで演奏する際は、必ずJASRACへ届け出をしましょう。

また、アレンジ(耳コピでの演奏はほぼアレンジにあたります)するには著作者本人の許諾が必要ということもお忘れなく!

NG行動の例

  • 原曲通りではない編成やアレンジで、有料のコンサートで演奏する

まとめ

耳コピができたら、色んな曲が楽譜なしで演奏できて楽しいですよね。

個人で楽しむだけなら何も問題はありません(私もよくやります)。

ただ、「きちんとお金を支払うことで芸術が発展する」という側面を忘れてはいけません。

音源を購入したり楽譜を購入することで、著作者に正しく報酬が入り、音楽業界で経済が回ります

それが芸術文化の発展には必要不可欠なことだということも、頭の片隅に入れていただけたらと思います。

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